敏感肌とは、化粧品・洗顔料・紫外線といった外からの刺激に対して、普通の人より反応しやすい肌のことです。
普通の人が使用しても問題のないスキンケア用品でも
□かゆみ
□ほてり
□痛み
□かぶれ
といった症状が起きてしまう、
□普段使っている化粧品でも使えなくなることがある
□肌がカサついたり、ゴワついたりすることが多い
□髪・タオル・衣類が触れただけでも刺激やかゆみを感じることがある
□生理前に肌が荒れる
などの場合は、敏感肌の可能性が高いです。
敏感肌のメカニズム
敏感肌の主な原因は、バリア機能の低下による乾燥です。
外部の刺激から肌を守っているこの機能が損なわれることで、外からの刺激が入り込みやすくなります。
すると、化粧水がしみてヒリヒリしたり、髪や衣類が触れただけでかゆくなったりしてしまいます。
敏感肌の原因と対策
バリア機能が低下し、肌の保湿成分が減少する理由は様々です。
間違ったスキンケア
不適切なスキンケアは、肌を乾燥させ敏感肌を引き起こす&悪化させます。
・洗浄力が強い洗顔剤を使う
・1日に何度も洗顔する
・スクラブなどを頻繁に使う
・肌に摩擦を与えすぎ
・熱めのお湯で洗う
ただでさえ皮脂分泌が少ない敏感肌の人が、このような過度な洗顔・刺激の強すぎる洗顔をすると、「天然のクリーム」と呼ばれる皮脂膜が取り去られ、ますます肌が乾燥して過敏になります。
敏感肌の場合は、
◎肌に負担を与えない
◎必要な皮脂まで取り去らない
スキンケアがとても大切です。
・必要以上に力を入れない
・界面活性剤を多く使ったものを使わない
・クレンジング剤が肌にとどまる時間を短く
・ふき取るタイプではなく洗い流すタイプのクレンジング剤を
・しっかり泡立てたキメの細かい泡で洗顔
・ソフトなタオルで優しく水分OFF
肌に泡をこすりつけることで、汚れが落ちるわけではありません。
泡の表面張力によって汚れを包み取っています。
そのため、皮膚に触れないように泡で優しくマッサージするだけで、皮膚の汚れは取れます。
また、洗顔は固形石鹸がおすすめです。
固形石鹸は、界面活性剤ではなく石鹸成分で泡だっているので、刺激が少なくてすみますよ。
そして、洗顔後はしっかり保湿することが大切です。
中でも、水分保持力に優れたセラミドがおすすめ。
敏感肌の場合は、化粧水+美容液、クリームなどで、しっかり保湿するようにしましょう。
アレルギー
アレルギー体質であることも敏感肌になる原因の1つです。
・両親、家族がアレルギー体質
・食べ物やホコリでじんま疹が出る
・花粉症
・ぜんそくになったことがある
このような人は、アレルギーによる敏感肌の可能性があります。
現代は、10人に1人か2人が何らかのアレルギーを持っていると言われています。
アレルギーの疑いがある場合は、皮膚科などでアレルギー反応が起きる成分を特定するようにしましょう。
そして、それらの成分を含まない化粧品・スキンケア用品を選び、肌に刺激を与えないようにすることです。
生活習慣
以下のような生活習慣は、敏感肌を引き起こす原因にもなります。
・睡眠不足
・ストレス
・バランスの偏った食事
不規則な生活は肌の抵抗力を低下させ、デリケートな状態を作り出すきっかけになるのです。
また、肌の状態の良し悪しは、内側からのケアが50%以上を占めています。
そのため、食生活を見直すことが敏感肌脱却への大事な1歩です。
皮膚の元となるタンパク質
肉、魚、乳製品、卵など
ターンオーバーを促す
ビタミンA、亜鉛、ビタミンC
また、乾燥肌の人は白米より胚芽や玄米、雑穀がおすすめです。
女性の場合は、レバーなどで鉄分を摂取することも大事ですよ。
ホルモンバランスの変化
女性の場合は、時期によってホルモンバランスが大きく変化します。
・月経前後
・妊娠中
などに、肌が敏感になってしまうことが多いですが、これは一時的な変化です。
また、これらはストレスが溜まりやすい時期でもあるので、なるべくリラックスして過ごすようにしましょう。
そして、肌の状態に合わせた刺激の弱い化粧品・スキンケア用品でケアするといいですよ。
腸内環境
「腸内環境を整えると美肌になる」とも言われていますが、逆に腸内環境が悪化した影響で、敏感肌になる場合もあります。
腸内には約100種類の腸内細菌が棲んでいて、その種類も働きも様々です。
そして、腸の中では善玉菌と悪玉菌が共存して腸内の環境が成り立っています。
しかし、便秘などにより腸内細菌のバランスが乱れると
・活性酸素が発生
・美肌に関係のあるビタミンB群の合成が阻害される
結果、肌の老化や肌荒れの原因にもなります。
そのため、便秘にならないような食生活・生活習慣を心がけることが大切です。
敏感肌のスキンケアは、「肌への負担を少なくする」「十分な保湿をする」ことが大切です。
しかし、「以前は何を使ってもトラブルはなかったのに、、」という人は、体の内側や今の生活に原因があるのかもしれません。
どちらにせよ今一度、日頃の生活習慣・スキンケアを見直してみることが大切です。